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シルバーハイツ札幌 羊ヶ丘だより

羊ヶ丘だより第99号 2022年1月28日発行

文化の日入居者作品展示会 1・2番館 ケアマネジャー 川村 美奈子
 今年も「文化の日 入居者作品展示会」が開催され、十一月一日(月)から七日間、1番館ロビーにたくさんの作品が展示されました。
 毎年、素晴らしい作品が展示されて目を奪われるものばかりです。細かい作業で丁寧に作られたパッチワークや編み物、洋服など、かわいらしい個性的な作品から大作まで、心のこもった手作り作品が並び、色鮮やかな絵手紙や力強く描かれた水墨画、達筆な書など、入居者様の様々な作品や才能に驚かされるばかりです。作品展の期間中にも、新しい作品を持ち寄られ、入居者様同士で楽しまれている姿もありました。
 新型コロナウイルスの影響で、居室で過ごす事も多い日々でも作品作りを楽しまれている方が多く、盛大な作品展となりました。


手芸、洋裁、書、絵手紙などが
並びます


綺麗な色柄の松本手まり

健康講話会 1・2番館 機能訓練指導員 加藤 恵子
 十一月十七日(水)、認知症をテーマにした内容で入居者皆様を対象に講話会を開催いたしました。
 認知症には、加齢が原因のもの、脳血管が原因のもの、原因がまだわからないものなどがあり、認知症の種類と症状についての説明ではメモをとる方も多く、関心の高さが伺えました。
 現代の医療においても認知症を確実に改善する治療法はない為、大切なのは予防に努める事で、血圧や血糖値に気をつけること、適度な運動を毎日行うこと、新聞やテレビから時事の情報を得ること、そして人と話をすることです。
 どれも入居者様と職員で取り組むことができるものばかりなので日常生活の中に認知症予防の視点を持っていただければ嬉しく思います。


熱心に耳を傾ける入居者皆様


ユーモアも交えてお話しました

クリスマスのハンドベル演奏会 1・2番館 ケアマネジャー 本間 まなぶ
 十二月二十三日(木)のクリスマス夕食会に職員によるハンドベルの演奏を行いました。
 レストラン味彩でクリスマスの特別メニューを召し上がった後は、デザート会場のロビーに移動し、クリスマス用に飾られたデザートをコーヒーや紅茶と一緒に楽しみながら、ハンドベルの演奏を聴いて頂きました。
 介護職員、ケアマネジャー、機能訓練指導員、フロント職員の計5名で心を込めてハンドベルの響きを披露いたしました。
 楽曲は、ジングルベル、きよしこの夜、故郷、星に願いをの四曲披露させて頂き、涙ぐみ感動されながら聴いている入居者様もいらっしゃり、演奏している私たちも感動と感謝の気持ちでいっぱいになりました。
 演奏は、二階デイルームでも演奏させて頂きました。入居者様より、演奏中に何度も「素敵、素敵、嬉しい」と、お声があり、入居者様と一緒にとても幸せな時間を過ごすことができました。


デザートの手も止まるほど
うっとり聴き入る入居者様


可愛らしいカチューシャを
つけた職員

クリスマス夕食会 1・2番館 ケア課主任 菅原 美典
 十二月二十三日(木)、クリスマス夕食会を開催いたしました。
 クリスマスらしい雰囲気を楽しんで頂きたいと思い、レストラン味彩では、サンタクロースに扮した職員がシャンメリーを注ぎながら各テーブルをまわりました。
 クリスマスメニューを堪能した入居者皆様が笑顔で食事を召し上がる姿が印象的でした。
 会場のサンタクロースのエプロン、帽子を身に着けた職員に、入居者様からは、「クリスマスの雰囲気が出て楽しいね」とお言葉もありました。


ロビーのツリーがお出迎え


美味しいお料理に
笑顔の入居者様


サンタクロースと会話を
楽しむ入居者様

入居者作品展 3番館 総務 太田 幹子
 十一月三日(水)〜十一月十六日(火)に入居者作品展が、一階ロビーで開催されました。
 習字・陶芸・編み物・刺しゅう・絵・御朱印帳・木目込み人形・押花など様々な作品がありました。
 今回は職員からも自慢の作品を出品させていただきました。
 私も敬老会で使用した、手編みの「マツケンサンバのカツラ」などを出品しました。
 展示されている作品を見て「これはどうやって作ったんだろうね」などと会話がはずみ、いつもは静かなロビーがとても賑わっていました。
 又、たくさんの作品を通して入居者皆様とコミュニケーションが生まれて良かったと思います。


「素晴らしいね」と仲良く鑑賞中


自信作が勢揃い
職員による作品も

ハロウィン運動会 3番館 機能訓練指導員 金澤 美香
 十月の最終週に二回に渡り、ハロウィンの仮装をして運動会を行いました。
 多くの入居者様が参加され、体操、ボール渡しや玉入れ等で体を動かし、にぎやかに過ごしました。
 仮装は職員が入居者様に合わせて選びましたが、中には自ら好みの帽子やサングラスを身に着ける方もいました。皆様とても仮装が似合っていて、写真撮影の時も、にこやかにポーズをとって終始和やかな雰囲気でした。
 声を出したり、体を動かしたりと、入居者様同士の交流の機会にもなり、良かったと思います。


魔女たちが熱戦を繰り広げました


急いで!早く!

クリスマスデコレーション 3番館 ヘルパー 仲野 奈織美


ここがいいかしら?

 十二月に入ると街の中は赤や緑のクリスマスカラーでいっぱいです。
 3番館でもクリスマス気分を味わっていただきたいと思い、カラフルな折り紙や画用紙を使ってたくさんのクリスマス飾りを作成しました。丸めたり、切ったり、折る作業を入居者様と職員が協力し、楽しみながら行い、出来上がった物を壁やカウンターにデコレーションしました。
 各ユニットがオリジナリティあふれる装飾であっという間にクリスマス一色となりました。
 3番館のメインでもある一階ロビーのクリスマスツリーは、入居者様がお気に入りの飾りを選び、飾りつけました。どこに飾ろうか迷っている入居者様に「ここが良いよ」とアドバイスする入居者様がいたり、和やかな雰囲気の中、今年も素敵なクリスマスツリーが完成しました。


クリスマスツリーが完成


ツリーもサンタさんも
折り紙で


思わずニッコリして
しまうかわいらしさ

新年交礼会 3番館 生活相談員 石田 由紀子
 一月一日、新年交礼会が行われました。
 加藤施設長より新年のご挨拶と乾杯。その後、職員二名による「二人羽織」を披露しました。
 司会の誘導でカップそば、みかん、ケーキと順に口にすると「上手!上手!」「熱くない?」などの声や、拍手が沸き起こります。最後は化粧直し。口紅がはみ出てすごい顔になりましたが、入居者皆様とても楽しまれていたようです。
 二人羽織で盛り上がった後は、「一月一日」を合唱し閉会となりました。
 最後まで笑い声が絶えない楽しいひとときで、入居者皆様の「初笑い」になったのではないでしょうか。


息ぴったり、熱々お蕎麦も大成功


職員揃って新年のご挨拶

買い物レク 中島公園 ヘルパー 田中 美帆
 十一月十六日、十七日に買い物レクと称し、ホーム近隣にあるツルハドラッグまで買い物に出かけました。
 寒さも本格的になり、外に出てすぐに「寒い!」「気持ちいい風」と、皆様口にされていました。
 買い物の最中に一人の入居者様が、「かりんとうは懐かしいけれど食べきれるかしら・・」と、購入を迷っており、職員が小分けになった物や様々な形の物を持ってくると「ありがとう、今はこんなに種類があるのね」と、喜ばれる場面も。他にもとうきびアイスを懐かしいと購入されていました。
 白菜や豚肉、りんごなど買い物かご一杯に買われている方、正月に食べる為にとお菓子を買い込んでいる方など、皆様自分の生活に合わせて買い物を楽しまれていました。


楽しいひと時です


吟味しています

クリスマスフルート演奏会 中島公園 ヘルパー 井磧 美恵子


素敵な音色です

 十二月二十三日(木)、一般棟一階のレストランにて、クリスマス演奏会があり、一般棟からも介護棟からもたくさんの入居者様が参加されました。
 フルート奏者の佐川彩名様をお迎えして無伴奏フルートの演奏です。
 一曲目はバッハ、その後、「ホワイトクリスマス」、讃美歌メドレー、「アメイジンググレイス」、山田耕作の「この道」、「きよしこの夜」と続きました。
 クリスマスにふさわしい美しい音色をたっぷりと聴くことができました。
 皆様うっとりと鑑賞されていて、良い時間を過ごす事が出来たようです。
訪問販売 中島公園 総務 伊藤 陽子


にぎわっています

 十二月十四日(火)、(株)バザーさんによる訪問販売が行われました。コロナ禍で自粛していた訪問サービスですが、最近少しずつ再開しています。
 この日も久しぶりの訪問販売で、入居者様は「今日よね。何時から?」と、朝から楽しみにされていました。
 会場は一般棟一階レストランで、お菓子・パン・果物・カップ麺等の食品や週刊誌等々、所狭しと並べられました。入居者様はそれぞれレジかごを片手に商品を手に取られ「大賞飴よ、なつかしいわ」「どれにしようかしら、迷っちゃうわね」と、楽しくお買い物をされていました。「今度はいつやるの?」「度々やってほしい」とのお声も沢山いただき、入居者皆様にとって、良い気分転換になったようです。
お正月飾り 中島公園 施設長 鵜入 美津子
 皆様、新しい年を健やかに迎えられたことと思います。
 シルバーハイツ中島公園でも、良い年を迎えられるようにとの思いを込めて、ホーム内に飾りつけをし、新年を迎えました。
 入居者皆様が、機能訓練指導員とともに作った正月飾りを飾りました。
 今年の干支の寅は、たくましいというよりは可愛らしい虎に仕上がっています。
 その他にお供え餅やしめ縄、お花を飾り、職員で今年の安全を祈願いたしました。
 本年が平和で幸多い一年になることを祈念し、今年もどうぞよろしくお願いいたします。


可愛いトラです


新年を迎えました


門松です

新春のお慶びを申し上げます  株式会社 シルバーハイツ札幌 代表取締役社長 金子 洋文

 皆様におかれましては、益々ご健勝のことと拝察致します。
 昨年は一昨年に続き、新型コロナウイルスの感染状況に一喜一憂する社会情勢となってしまいましたが、当初先進国の中では遅れていた日本のワクチン接種率も、六十五歳以上の九割以上、そして全人口の八割弱が接種するという水準まで高まり、また経口治療薬の承認も進み、今後の行動規制の緩和を期待させる情報も出て参りました。
 また、身近なニュースで言えば、漸く厚生労働省も介護施設の面会について、緩和の方向性を昨年の十一月に示すなど、皆様を取り巻く状況も以前の日常に近づきつつあると認識しております。今後のオミクロン株の感染状況が気になる状況にはございますが。
 さて、介護保険制度は三年に一度、その状況に応じた改定が行われることになっておりますが、昨年の四月にも改定がなされ、その大きな論点の一つに、科学的介護という概念が導入されました。
 この制度を活用する場合、ケアの質の向上を、データに基づいて行っていこうというものなのですが、介護サービスを利用している皆様の属性や日常の生活状態に加え、リハビリテーション、食事等の要素も加味し、総合的観点から評価や改善活動が行われることになっております。
 シルバーハイツ札幌を含む当社グループでは、導入に際し様々な困難が発生するこの通称LIFE(※Long-term Care Information System For Evidence)の導入を前向きに進めたいと考えておりまして、機能訓練指導員の体制拡充や情報システムの追加導入等を現在行っておりますが、皆様に健康的で安心した暮らしを送って頂く為に引き続き準備を進めたいと思います。
 今年も世界的な潮流としては、まだまだ新型コロナウイルスが話題の中心となるでしょう。ワクチンや治療薬の開発は進みましたが、経済的な制約等からその恩恵を受けられない人々は世界中に多くいらっしゃり、その普及スピードを考えるとしばらく時間がかかり、その時間差があればあるほど、変異種の脅威は増大します。
 しかし、技術の発展を見せつけるような想定以上のスピードで、開発が進んでいることもまた事実です。アメリカ航空宇宙局、通称NASAに勤務していた科学者であるジェームズ・ラブロックは、地球や地球上の生物等を一つの巨大な生命体と捉える仮説を提唱しましたが、人類の英知がガイアとの協調をどの様にとっていくのか注目したいと思っております。
 最後になりましたが、今年も皆様が健康でかつ充実した日々が過ごせますよう祈念し、新年のご挨拶とさせて頂きます。

健康一口メモ 〜免疫力を高めるには〜 1・2番館 機能訓練指導員 高橋 永里子

 マスク生活が始まってまもなく二年が経過いたします。マスクはウイルスの侵入を防ぐ意味では必要ですが、お口の機能の観点からは実はマスクによる弊害もあります。
 一つは、マスクの中では口が開きやすく、口呼吸となりがちな事です。唾液には口の中の悪い菌をやっつけてくれる自浄作用があります。口が開いていると口の中が乾燥しやすくなり虫歯等のトラブルや口臭の原因になります。
 もう一つはお口の筋力低下です。口の周りや口の中は小さな筋肉の集まりです。大きな声でお話したり、口を大きく開けたりする機会が減ったり、表情が乏しくなる事で筋力が弱り、噛む力・飲み込む力が弱くなります。

 お口の中はとても複雑で、食べ物を飲んだり食べたりするのは脳の働きで行われています。食べ物を食べるときは、歯で噛んですりつぶしてドロドロにしてから、舌で舌の中央に寄せ集め、まとまった状態で喉の奥に移動させます。喉の奥に食べ物が来たら、脳からの「飲み込み」という指令が出てゴクンという反射により飲み込めます。この一連の動きのどこかひとつでも失敗があれば激しいムセや窒息(喉つまり)が起きます。
 実は口や喉はとても緻密で繊細な運動をしています。
 最近では、マスクの着用で、口を大きく動かす事が極端に減ってしまいお口の働きが低下する傾向にあります。
 その為、口や喉の機能を維持する事がとても大切です。

@歯周病を防ぐ

 食べる上で歯を大切にする事は重要です。特に歯周病というのは歯周病菌の感染で起こります。
 歯周病は放置すると歯が抜ける恐ろしい病気です。
 また、最近では糖尿病や心疾患の悪化にも関係している事が分かってきたようです。
 ご自分の歯がある方は食後のブラッシングを丁寧にする事、そして定期的に歯医者さんに診てもらうのが良いでしょう。

A食事の咀嚼

 日々のお食事は、ゆっくり、良く噛んで、多少、ご自身にとって固いと思われる物も、しっかり噛んでいつまでも美味しく食事ができるように意識しながら、噛む力を維持していきましょう。

B声を出すことが大切

 マスクをしなくても良い環境にいる時は、大きく口を開けたり閉じたりしてみる、「あーーーーー」と長く声を出してみるのも良いでしょう。新聞やチラシを声に出して読んだり、歌を歌う事もとても良いことです。
 また、早口言葉でお口の体操をする事も楽しく声をだす方法です。

【例】
 是非、口を大きく動かして、大きな声で早口言葉をお試し下さい。
「うちのツルベはつぶれたツルベ
隣のツルベはつぶれぬツルベ
つぶれたツルベとつぶれぬツルベ」
 積極的に大きく口を動かし、声を出す機会を設けてみましょう。

 最後になりましたが、私達は食べる事で生命を維持しています。運動が出来るのも、お買い物を楽しめるのも、会いたい人に会えるのも元気があればできる事です。元気は美味しく安全に食べる事で叶えられます。
 まさに「健口=健康」です。
 マスク生活が続いておりますが、お口の健康だけでなく、心身ともに健康に過ごして頂きたいと思います。